超概算ですが、おおよその見通しを立てるため、ethOSでのEthereumのマイニングの利益を計算してみます。nanopoolのホームページで確認した月間マイニング量をもとに算出してみます。今回の算出は、「GEFORCE GTX 1060」4枚で合計ハッシュレートが90h/s程度を想定しています。
使用した環境
- ethOS 1.3.1
- GTX 1060 × 4
nanopoolで月間マイニング量を確認
nanopoolのCalclatorタブで月間のマイニング量を確認します。ここでは、0.2 ETHとします。
ワットモニターで消費電力を確認
ワットモニターやワットチェッカーを使用して、マイニング用マシン(リグ)全体での実際の消費電力を確認します。ここでは、320(W/h)とします。これは、1時間あたりの消費電力なので、月間消費電力を計算すると、320(W/h)×24(h)×30(日)=230,400(W)になります。電気料金はKWで計算するので、230.4(KW)としておきます。
収益の計算
0.2 ETHを円換算します。仮想通貨は価格の変動が激しいので表にしてみます。
No | レート(1 ETH) | マイニング量(ETH) | 収益(円) |
---|---|---|---|
1 | 40,000 | 0.2 | 8,000 |
2 | 60,000 | 0.2 | 12,000 |
3 | 80,000 | 0.2 | 16,000 |
4 | 100,000 | 0.2 | 20,000 |
費用の計算
費用としては、マイニング用マシンの初期費用や仮想通貨の交換手数料や送金手数料などもありますが、ここでは電気料金のみ計算します。
電気料金の計算
電気料金は、電力の自由化により契約してる電力会社によって異なります。ここでは、東京電力と本サイトで契約しているミツウロコの例で計算してみます。契約は従量電灯Bです。
<2018/3の例>
No | 消費電力量(月間) | 東京電力:1KWの価格(円) | ミツウロコ:1KWの価格(円) |
---|---|---|---|
1 | 〜120KW | 19.52 | 21.43 |
2 | 120KW〜300KW | 26.00 | 22.63 |
3 | 300KW〜 | 30.02 | 25.24 |
電力の使用量によって3段階制になっていて、使用した120KW分まではNo.1の金額で、120〜300KW分はNo.2の価格で、というように計算します。本サイトでは、マイニングなしで月平均200KW程度使用していたので、少なくともマイニングでの使用分は2段階以上の料金が適用されます。本稿では単純化して、1KWあたり25円で計算することにしました。電気料金は、320×25=5,760(円)の予想になりました。
利益の計算
さて、月間でどの程度の利益が見込めるのでしょうか。Ethreumの価格予想をもとに表にしてみました。
No | レート(1 ETH) | 収益(円) | 費用(円) | 利益(円) |
---|---|---|---|---|
1 | 40,000 | 8,000 | 5,760 | 2,240 |
2 | 60,000 | 12,000 | 5,760 | 6,240 |
3 | 80,000 | 16,000 | 5,760 | 10,240 |
4 | 100,000 | 20,000 | 5,760 | 14,240 |
1 ETH 100,000円で1年程度での初期投資の回収が見えてきます。なかなか厳しいですね〜。
おわりに
本記事執筆時点では、Ethereumの価格が、No.2を超えてきたところです。Ethereumの価格上昇を望みたいところですが、マイニング参入者が増えるとdifficultyが上がり、マイニング量が下がるということも考えられます。以下の「参考」のリンク先の「WhatToMine」ページでは、自分の環境を入力するとマイニング候補の仮想通貨の収益や利益の予想が一覧で表示され、Ethereumを含めて他の通貨と比較をすることができます。
参考