中国のICT事情を調査する!(中国の概要について知る!)

中国のIT事情を調査するにあたり、そもそも中国について知る必要があるでしょう。中国について、詳しいことをあまり知らないくても、現代中国について概要を知ることができる書籍を紹介したいと思います。

紹介したい書籍は?

紹介したい書籍は、「(新板)地図で見る中国ハンドブック」です。「2021/9/30」に出版された書籍になります。

本書の特徴は?

著者はフランス人の地理学者で、西側よりの視点から世界の中心国になった中国の状況を解説しています。よいところは、中国の地図をベースに、各国間の関係や中国国内の状況を数値化やグラフを織り込んでいるところで、内容を直感的に理解することができます。

読んでみて・・・

本書を読んで確実に認識できることは、中国がしばらくは、世界の中心国としての役割を果たしていくことが確実であることです。中国の戦略の軸は、前から言われていることですが、「一帯一路」の構想に基づき、陸路の「シルクロード経済ベルト」(一帯)と海路の「21世紀海上シルクロード」(一路)を軸に展開されていくことです。その視点を、忘れずに中国での出来事を追っていけば、膨大な中国に関する情報の迷子にならずに済むのではと感じました。

ITに関する記述は・・・

中国は、ITに関してかなりニュースで話題になることが多いと思いますが、本書ではほとんど語られることはありません。「社会の管理と国内の緊張状態」の節に中国のインターネットの利用関する記述と、「都市、新興国のショーウィンドー」の「社会と都会生活」の中にネット通販についての記述がある程度です。逆に、中国のITを理解するには、まず中国の地理と歴史と現在の立ち位置をしっかり把握することから始める必要があり、その上でITがどのように利用されているかを認識していく必要があると感じました。

おわりに

中国の状況は目まぐるしく変わります。また、2〜3年たつとまた状況は大きく変わってくると思います。とはいっても、その変化は長い歴史に基づくものなので、中国のIT事情を理解する上で、中国自体の概要を把握しておくことはとても大切なことだと感じました。

本稿で紹介した書籍(Kindle書籍リンク)